舌切

夏

中原中也

如欲吐出鲜血的困倦、懈怠

今日太阳仍照着旱地，也照着麦穗

如欲昏昏入眠的悲哀，遥望远空

如欲吐出鲜血的困倦、懈怠

天际燃烧，旱地绵延

云朵飘忽，刺目的光线

今日太阳仍火光灼灼，大地长眠

在如欲吐出鲜血的悲哀之中

风雨飘摇的心之历史

似已没入终焉

似自此再不可追溯开头

在太阳燃烧着的彼方长眠

而我留下，做一具亡骸

如欲口吐鲜血的悲伤与哀愁

夏

中原中也

血を吐くような　倦（もの）うさ、たゆけさ

今日の日も畑に陽は照り、麦に陽は照り

睡（ねむ）るがような悲しさに、み空をとおく

血を吐くような倦うさ、たゆけさ

空は燃え、畑はつづき

雲浮び、眩（まぶ）しく光り

今日の日も陽は炎（も）ゆる、地は睡る

血を吐くようなせつなさに。

嵐のような心の歴史は

終焉（おわ）ってしまったもののように

そこから繰（たぐ）れる一つの緒（いとぐち）もないもののように

燃ゆる日の彼方（かなた）に睡る。

私は残る、亡骸（なきがら）として――

血を吐くようなせつなさかなしさ。